導入事例

CASE

導入事例

  • TOP
  • 導入事例
  • 月間最大1万パターンの「究極のパーソナライズ」と「4倍の繁閑差」

株式会社ベネッセコーポレーション様
月間最大1万パターンの「究極のパーソナライズ」と「4倍の繁閑差」

2026.03.07
ロジスティクスダイレクトマーケティングBPO
株式会社ベネッセコーポレーション様

教育物流の最難関を支えるのは、35年のDNAを共有する“パートナー”としての絆


株式会社ベネッセコーポレーション様

株式会社ベネッセコーポレーション SCM部 部長
小松 永治 様

※部署名、役職は取材時点の情報
「進研ゼミ」や「こどもちゃれんじ」など、日本の教育を支え続けるベネッセコーポレーション。その物流は、単にモノを届けるだけでなく、会員一人ひとりの学習進度や志望校、さらには「やる気」に合わせた複雑な封入パターンが求められる、極めて難易度の高いオペレーションです。かつての物流子会社として発足し、現在もパートナーとして30年以上の時を共にするZIP。なぜベネッセは、ZIPを唯一無二のパートナーとして選び続けるのか。SCM部部長の小松様に、その全貌を語っていただきました。

1.1万通りの「複雑性」と、極めて厳格な「情報管理」

株式会社ベネッセコーポレーション様
──ベネッセ様の物流における、独自の「難しさ」とは何でしょうか?
小松様:最大の特徴は、会員様一人ひとりに合わせてお届けする教材が異なる「究極のパーソナライズ」です。例えば、同じ中学2年生向けの『進研ゼミ』であっても、受講コース、志望校のレベル、部活の状況、さらには選択した教具の色に至るまで、その組み合わせは膨大です。月間の封入パターンは数千通りから、多い時では約1万通りにも及びます。これらをミスなく組み合わせ、お客様との約束である「必着日」までにお届けすることは、私たちのサービスの根幹であり、絶対に守らなければならないラインです。
── お子様の個人情報を扱う上での難しさもありますか?
小松様: はい。お客様の氏名や住所といった個人情報を取り扱うため、セキュリティ基準は極めて厳格です。ZIPさんの現場では、宛名の印字や裁断を行うエリアを物理的に区画する「ゾーニング」を徹底し、監視カメラを設置した上で限られた許可者しか入室できない運用になっています 。「1万通りの複雑な封入」と「高いレベルのセキュリティ」。この両立が求められる時点で、一般的な物流会社では対応が困難な領域と言えます。
──近年の環境変化による、新たな課題はありましたか?

小松様:デジタル化(タブレット学習)の進展により、物理的な教材発送のタイミングが変化しました。以前のように毎月定期的にお届けするのではなく、新学期や夏休み前といった特定月(4月・8月・12月など)に発送が集中するようになったのです。その結果、月間の出荷数は閑散期の約60万件に対し、繁忙期には約220万〜230万件と、4倍近い繁閑差が生まれています。この急激なピークに合わせて、短期間で大量の人員や設備を確保しつつ、コストを適正化することは、一般的な物流会社の常識では対応しきれない難題となっていました。


2.「他社では破綻した」物流を救った、ZIPの現場力

株式会社ベネッセコーポレーション様
──パートナーとしてZIPを選び続けている「決定的な理由」は何ですか?

小松様:過去の苦い経験が、ZIPさんの重要性を証明しています。実は2018〜2019年頃、リスク分散のために、ある学年の教材だけを他社に委託したことがありました。しかしその会社では、ベネッセ特有の複雑すぎる封入ルールに対応しきれず、現場が破綻しかける事態となりました。その時、ZIPさんのメンバーが他社の倉庫まで駆けつけ、現場に入り込んでリカバリーをしてくれたおかげで、何とか事故を防ぐことができました。この経験で、「ベネッセの物流は、ZIPさんでないと回せない」と痛感しました。単なる受託業者ではなく、創業時からの「何が何でもお客様に届ける」というDNAや価値観を共有している「パートナー」だからこそ、任せられるのです。

──ZIPへの信頼感はどのようなものですか?

小松様:一言で言えば、「ZIPさんに任せておけば、納期遅れを心配する必要がない」という絶対的な安心感です。物流の世界では、トラブルによる遅延はつきものです。しかし、ZIPさんとの30年以上の取引において、彼ら起因で納期に遅れたことは記憶にありません。私たち発注側が「ちゃんと届くかな」とドキドキする必要がない。これは何物にも代えがたい価値です。

3.海外生産の遅れも、災害も乗り越える

株式会社ベネッセコーポレーション様
── その安心感を裏付けるエピソードはありますか?

小松様: ベネッセ側の都合でイレギュラーが発生した際の対応力が凄まじいです。例えば、海外で生産した教材パーツの入荷が遅れ、日本への到着がギリギリになってしまうことが稀にあります。通常なら「部材がないので作業できません、納期に間に合いません」と断られてもおかしくない状況です。しかしZIPさんは、部材が届くまでの間に他の作業を前倒ししたり、届いた瞬間にスタッフを総動員して工程を組み替えたりと、驚くべき柔軟性でリカバリーしてくれます。

また、能登半島地震のような災害時にも、「被災地の会員様分だけを抜き出して一時保管し、配達可能になった地域から順次発送する」といったきめ細かな対応を、現場判断で即座に行ってくれました。マニュアル通りの対応ではなく、「どうすればお客様に届けられるか」を執念で考え抜く現場力こそが、ZIPさんの真骨頂です。

4.「現場を知る営業」が、上流から物流を変える

株式会社ベネッセコーポレーション様
──長年のお付き合いの中で、印象に残っている提案はありますか?
小松様: ZIPさんの営業担当者は、現場経験者が多く、オペレーションを熟知しています。そのため、「こんなことできますか?」と相談すると「それならこうすれば可能です」と即答してくれるスピード感があります。 さらに物流だけでなく、企画・生産に入り込んだ提案もしてくれます。
印象的だったのは、「保護者向け資料と、お子様向け教材のパッケージ分離」の提案です。 以前は一つの袋にまとめて送っていましたが、お子様が開封すると保護者向けの重要な書類が紛れてしまい、保護者に伝わらないという課題がありました。そこでZIPさんは「保護者用パック」として別包装にし、それを教材とセットにする方法を提案してくれました。これにより、保護者の方への到達率が上がっただけでなく、倉庫現場としても「保護者用パック」を先行して生産できるため、繁忙期の負荷分散にも繋がり、効率化も実現しました。 「お客様にとっての価値」と「物流効率」の両方を満たす、素晴らしい提案でした。
── 技術面での進化についてはいかがですか?
小松様: 複雑な封入を効率化するため、独自に「QRコード検品システム」を構築してくれました。送り状のQRコードを読み込むことで、その会員様に必要な教材リストを機械的に照合する仕組みです。これにより、かつては手作業に頼っていた検品が自動化され、誤封入事故は近年ほぼゼロという高い水準を維持しています。

5.「ベネッセの物流」から「ZIP流の物流」へ

──今後、ZIPに期待することは何ですか?
小松様:今までは「ベネッセのやり方」をZIPさんに実行してもらっていました。しかしこれからは、ZIPさんが他社様(一般通販や流通など)との取引で培った「最新の物流ノウハウ」を、逆にベネッセに持ち込んでほしいと願っています。「世の中の標準はこうですよ」「もっと効率的な方法がありますよ」という逆提案をいただくことで、私たちの物流もさらに進化できるはずです。

また、ジップさんには、ベネッセの物流以外にもダイレクトメールやバックオフィス運営など、様々な領域でベネッセの事業を支えてもらっています。そして今後、教材だけでなく、ダイレクトメールやバックオフィス業務(返品対応・請求処理など)を含めた「機能の集約化」も進めていきたいと考えています。ZIPさんのBLセンター(岡山)に業務を集約することで、繁閑差を平準化し、より筋肉質な物流体制を共に築いていきたいですね。ZIPさんは、私たちにとって単なる委託先を超えた、未来を共に創る不可欠なパートナーです。

──ありがとうございました。

株式会社ベネッセコーポレーション様
株式会社ベネッセコーポレーション様
【企業プロフィール】
株式会社ベネッセコーポレーション

「Benesse=よく生きる」を企業理念に掲げ、教育・生活の分野で事業を展開。「進研ゼミ」「こどもちゃれんじ」などの通信教育講座は、乳幼児から高校生まで幅広い層に支持されている。